世界最大の自動車メーカーであるトヨタ自動車がついに、昨年の業界全体の成長を阻んだ半導体不足という減速バンプに乗り上げている。ただ、トヨタのこれまでの巧みな運転ぶりや、サプライチェーン(供給網)混乱が今年は部分的に改善される可能性があることを踏まえれば、この問題が長引くことはなさそうだ。トヨタの真の課題は、自動車業界自体の変化、特に電動化の未来に対する消費者や政府の関心にどう対応していくかだ。トヨタは新型コロナウイルス感染拡大とそれに伴う供給網の問題を、他のどのメーカーよりもうまく乗り切ってきた。しかし、部品不足が続く中、やはり影響を免れなくなっている。トヨタの10-12月期の売上高は前年同期比4.5%減となった。