米証券取引委員会(SEC)は9日、ヘッジファンドやプライベートエクイティ(PE)投資会社に対し、投資家向けに基本的な情報を開示するよう義務付ける提案を行った。民主党が主導権を握る同委員会は賛成3票、反対1票で同案を承認。今後は2カ月間の意見公募を経て、最終的なルールを取りまとめる。PE投資会社やヘッジファンドのマネジャーは富裕層や機関投資家を相手としているため、ミューチュアルファンド(オープンエンド型の投資信託)のマネジャーと比べ監視の目が緩い。SECはPE投資会社やヘッジファンドが対象とする投資家らはより複雑で、小口投資家と比べても自力で身を守ることができるとみていた。9日に示された案はこの状況を一変させるもので、PE投資会社のマネジャーに対して、ファンドの業績や料金、費用、マネジャーの報酬などを含む報告を四半期ごとに実施するよう初めて求めるもの。ファンドマネジャーの手数料を計算する際に使われることが多い資産評価に関してもSECが監視できるよう、ファンドが年次監査を受けることも義務付けられる。