世界経済が新たな波乱に見舞われている。独立を宣言していたウクライナの2州を巡ってロシアが軍部隊の派遣を決定し、攻撃の激化や欧米諸国による制裁強化の可能性が強まっている。世界経済はサプライチェーン(供給網)の混乱や、近年でも最高水準にあるインフレが既に打撃となっている中、ウクライナ情勢の緊迫で跳ね上がったエネルギー価格のさらなる急騰など、一段のリスクが迫っている。ウラジーミル・プーチン大統領は21日、ウクライナの二つの分離派支配地域の独立を承認。同地域への軍派遣を命じた。原油価格は急騰し、国際石油取引の指標油種であるブレント原油先物は一時、1バレル=100ドルの大台に迫った。天然ガス、小麦、アルミニウム、ニッケルなど、ロシアやウクライナの他の主要輸出品も上昇した。ロシアで事業を展開、もしくはロシアからの原材料に依存している大企業は、混乱に備えていると述べていた。
ウクライナ緊迫、世界経済に広がるリスク
ひっ迫するサプライチェーン、侵攻激化ならさらなる試練
有料会員限定
あなたにおすすめ