米電気自動車(EV)大手テスラとの比較ではなく、キャッシュを生み出す自動車メーカーが再び関心を集めつつあるとすれば、投資家はステランティスにもっと注目した方がいいかもしれない。欧米自動車大手フィアット・クライスラーとプジョーの合併で昨年初めに設立された同社は、予想以上にコスト削減を進めている。同社は23日、予想を上回る通期決算の発表とあわせて、合併の相乗効果による削減目標50億ユーロのうち、既に約32億ユーロの削減を実現したことを明らかにした。予定よりかなり前倒しで達成している。ステランティスの株価は昨年、フォードやゼネラル・モーターズ(GM)をアンダーパフォームした。投資家がキャッシュフローやバリュエーションといった従来のファンダメンタルズよりも、技術関連の発表に注目したためだ。金利上昇が予想される今年は、これまでとは異なる展開になりそうだ。ステランティス株は23日、欧州市場で一時7%上昇した。デトロイト勢としては現在、年初来でプラス圏にとどまっている唯一のメーカーだ。
ジープはテスラ車にあらず、収益性に着目すべき
EVや自律走行車で後塵拝するステランティス、収益性では突出
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