『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

「プログラミングの勉強をしているが、2年転職先が見つからない。貯金も底をつく…」悩みへの鋭い回答Photo: Adobe Stock

[質問]
 現在、転職を目標にプログラミングを2年ほど学んでいます。時間にして3000時間ほどは費やしています。しかし、まともなアプリすら作れず、周りからはセンスがないと思われています。仕事は未だに見つかりません。

 諦めて向いている仕事を探そうにも、向いていると思う仕事でやりたいと思う仕事はありません(過去、いろんな経験をしてきましたが、初めてやりたいと思えたのがプログラミングでした)。

 最近とくに、自分には向いてないんじゃないか? 人には向き不向きがある。このまま続けてツラいだけ。向いてる仕事で努力すればいいのでは? などなど、色んな考えが頭をぐるぐるして、自分がどうしたのかわからなくなってしまうときがあります。

 貯金が続く限りは、転職活動を続けていこうと思いますが、やはり人には向き不向きかあるのでしょうか? プロ野球選手になりたい多くの少年たちが、結局はプロにはなれないように、もちろん努力は必要ですが、そのなかでも向き不向き、才能があるのかないのか、持って生まれたものが必要なのかと思ってしまいます。

 めちゃくちゃな文面ですいません。いろんなことが上手く行かなすぎて辛すぎて支離滅裂ですね。すいません。

目標設定、細分化、場合分けをしてみましょう

[読書猿の回答]
 プログラミングに向き不向きがあるのは事実ですが、ご質問を見る限り、「生まれ持った才能」以前の問題だと感じます。

 明記されていませんが、貯金ができるほどの仕事を辞められ、ゼロからプログラミングを学ばれた「未経験エンジニア」志願者であるとお見受けします。

 物事を計画し実行し実現させるためには

・何を目指すべきか(目標設定)
・これを実現するには何と何と……何が必要か?(細分化)
・これを実行すると何と何と……何が起こそうか?(場合分け)

 といったことを一つずつ、見落とすことなく、考えていく必要があります。

 転職を選択された際に、これらの思考を詰めて行われたでしょうか?

 いうまでもなく、これらはプログラミングにおいても不可欠のものです。