現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「漠然とした不安」で生きるでしょう
4月からは新生活が始まる人も多いでしょう。ワクワクすると同時に、不安を感じながら日々を送っているのではないでしょうか。
日本の経済が悪くなって、しばらく経ちました。コロナの影響も追い討ちをかけて、ますます人々は「漠然とした不安」を持っていると思います。
「不安です」という質問は、僕のもとにも多く届きます。でも、それって当たり前のことだと思います。僕だって、もし今ほどお金を持っていなくて日本に住んでいたら、多少の不安を感じていたはずです。
だから、不安を抱えている時点で、「将来どうにかなる」という可能性は高まります。なぜなら、「その不安をなくそうとする準備」ができていますから。
ひどい人になると、「まあ、なんとかなるでしょ」と、高をくくっている状態でいます。公務員だったり、大企業に勤めていたりすると、そういう思考になってしまうかもしれません。あるいは、過去の成功体験によって余裕で構えているような人とかもいるでしょう。
そういう人は、何かあったときに、一気に転落します。後から考え方の変更がきかない人たちなんですよね。
これから「何」をすればいいのか
では、4月から生活を変えるときに、何をすればいいのでしょうか。
それは、先ほどの「漠然とした不安」を「とりあえず何かやっておく」という行動に変えられているかどうかです。口では「不安はないかも」と言っていても、頭の中で焦りや不安がある人は、「スキルを磨く」「ものづくりをする」など、手を動かしています。
この習慣は、絶対に取り入れたほうがいいと思います。スキルの種類は、意外となんでもよいのです。楽器を覚えるのでもいいし、プログラムを書くのでもいいし、小説を書いてみたり絵を描くのでもいいと思います。
「とりあえず何かをやっている」という状態であることが大事です。その中身について、「英語をやっとくべきだ」「ジムに行きましょう」などと押し付けるようなことは、大体、企業の宣伝が絡んでいます。
企業の宣伝ではない「とりあえずやっとくこと」を見つけてください。勝手に気になって調べてしまうこととか、やっていたら時間を忘れることなどで、ちゃんと「成果」が見えるもののほうがいいでしょう。
不安を抱えたまま、何もせずに1日を過ごしてしまっているようなら、数年後に何も残らない人になってしまいます。ぜひ、生活を見直す今こそ、考え直してみましょう。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。