50歳を超えた労働者にとって、たとえ完全な売り手市場であっても、経験よりも若さが重視されがちな職場で競争力を維持するのは大変だ。特に、コロナ対策によるロックダウン(都市封鎖)の初期に失職し、再就職を目指している年配の人たちにとっては、厳しい状況が続いている。コロナによって職場環境が一変したことで、50代以上の労働者はオフィスに戻ることや新しい働き方に適応することに消極的だ、という考えが一部の雇用主の間で強まっているのではとの懸念を多くの人が口にしている。過去2年に早期リタイアした数百万人の人たちを除いて、50代以上の労働者は若い労働者ほど雇用回復の流れに加わることができていない。米連邦政府のデータによると、1月は55歳以上の求職者の約3分の1が長期失業者だったのに対して、16~54歳の求職者ではその割合が21.8%にとどまっている。