ジョー・バイデン米大統領は、一般教書演説の最初の10分間で6回ほど北大西洋条約機構(NATO)に言及し、ロシアのウクライナ侵攻に対する民主的な防波堤としての多国間主義を称賛した。バイデン氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻に対して「西側とNATOは反応しないと思っていた」とし、「彼は、米国や議会でわれわれを分断することができると考えた。彼は欧州でもわれわれを分断できると考えていた」と述べた。一般教書演説で外交問題にこれほど焦点が当てられるケースは珍しい。NATOへの称賛が繰り返されたことは、ドナルド・トランプ前大統領が日常的にNATOを攻撃し、米国の国際的な関与を幅広く問いただすとともに、加盟国に国防費の増額を迫った姿勢とは大きく異なっている。