新型コロナウイルスの流行と世界的な半導体不足に続き、ロシアのウクライナ侵攻が自動車業界にここ数年で三度目のサプライチェーン(供給網)危機をもたらしている。ウクライナでの戦争で、小規模ながらも重要な役割を担うサプライヤーが稼働停止に追い込まれており、同国から遠く離れた地域の工場にも閉鎖の波が広がっている。一方、経済制裁や交易ルートの遮断で、かつて成長市場として期待されていたロシアからの車両や部品の輸出入が阻害されている。ロシアの自動車メーカー、アフトワズを所有する仏ルノーや独フォルクス・ワーゲン(VW)などは、欧州主要メーカーの中でも特に大きな打撃を受けている。ロシアとの取引が断たれ、ウクライナのサプライヤーから重要部品を十分に調達できなくなったためだ。
ウクライナ戦争で供給網危機、自動車業界に再び
サプライ問題は過去数年で三度目 西側メーカーはロシアで工場・販売を停止
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