中国の習近平国家主席は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と共通の大義を掲げるに至るまでの数カ月間、ある国に焦点を合わせていた。それはウクライナではなかった。習氏がプーチン氏との協調を目指す主な目的は、対米国で統一戦線を張ることにあった。中国当局者や同国政府の外交政策顧問、声明や公の発言の分析によると、その結果が、両国の友情には「限界はない」とした2月4日の中ロ共同声明だった。その後、ロシアが隣国に侵攻したことで、中国は外交政策の調整を余儀なくされている。ただそのやり方は、米国を中心とする西側諸国との関係を損ない、自らを責任ある世界のリーダーとして印象付ける長年の取り組みが水の泡となる危険をはらんでいる。