世界の株式へ分散投資した場合、
期待リターンは6%前後ある

 長期投資のいいところは、なんといっても一度にまとまった資金がない人でも積み立てで参加できること。長い時間をかけて、そのお金に働いてもらうイメージです。月々、少しずつ市場にお金を投資していき、長い時間をかけてそのリターンを得るのです。

 リターンは、今の日本の定期預金に見られる年0.002%といったような超低金利をイメージしてはいけません。私は、リーマンショックのような大暴落局面を含めても平均的に想定できる期待リターンは、世界の株式へ分散投資した場合、2004年~2020年通期の年平均リターンが8%であったことからも、保守的に見積もって6%前後はあると思っています(下図)。

 このリターンは非常に大切で、たとえば100万円を30年預けた場合、金利が0.002%であれば、複利でも30年後の受け取りは税金抜きで、たった100万600円にしかなりません。

 しかし、これが6%のリターンだとすれば30年後には100万円が574万3491円と約5.7倍にも育つのです。