コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に刊行される。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。

つみたてNISAで購入していい投資信託は、ズバリ9本Photo: Adobe Stock

つみたてNISAは、圧倒的に
インデックス投資信託の本数が多い

 つみたてNISAで購入できる投資信託は、資産作りに向いているものという設定です。しかし、この201本の中で私が個人的に買ってもいいと思ったものは、たった9本しかありませんでした。

 ちなみに、私が以前出した『最新版 投資信託はこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)という本では、数ある投資信託の中から、購入時に手数料がかからないものや、全世界へ投資しているものなど、一定の条件でスクリーニングをしたところ、資産作りに向く投資信託は9本しかなかったという内容でした。

 私の主張は、今でもほとんど変わっていません。もちろん、このつみたてNISAで購入できる、金融庁からお墨付きをもらった投資信託というのは、私が主張している「低コスト」で「長期投資ができるもの」といった条件を満たしています。

 しかし、この201本全部が長期資産形成に役立つ投資信託なのか、と問われると首を傾げざるを得ないのです。

 つみたてNISA対象の投資信託の内訳は大きく3つに分かれます。「指定インデックス投資信託」は173本、「指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託)」が21本、そして「上場株式投資信託(ETF)」が7本です。

 圧倒的に、インデックス投資信託の本数が多いことに気づかれたと思います。