ケアプランはケアマネージャーに
作成してもらうのが一般的だが…

 介護保険は、高齢になっても暮らしなれた地域や自宅で自立した生活を送るサポートをするために、身体への介護だけではなく、家事などの生活支援など、さまざまなサービスのメニューが用意されている。

 サービスの基準単価は国が決めているので全国ほとんど同じ金額だが、大都市圏は人件費などの関係で多少価格が高くなることがある。たとえば、神奈川県横浜市の場合、要介護1~5の人が訪問入浴介護を受けると1回あたり1万3550円。要介護3の人がデイサービスを利用すると1日9880円となっている(利用者はこの1割を負担する)。

 これらのメニューの中から、介護度に応じた利用限度額の範囲内で、どのようなサービスを何回利用するかといった「ケアプラン」を作成し、市区町村に届け出る。そして、心身の状況を見ながら、翌月分のケアプランを作成して提出することを繰り返していく。

 ここまでが介護保険を利用する手順だが、要となるのは介護サービスを組み立てるケアプランの作成だ。

 ケアプランは、介護支援の専門家であるケアマネージャーに作成してもらうのが一般的だ。彼らに相談すれば、利用者や家族の希望に応じたケアプランを利用限度額の範囲内で作ってくれて、ヘルパーなどの事業者も紹介してくれる。しかし、そのケアプランが、本当にその人らしい生き方や暮らしを支えるものかは疑問の声も上がっている。

 その人にあったケアプランを立てるには、利用者がこれまで歩んできた人生など個別の事情を掘り下げて、介護サービスを決めていく必要がある。ところが、ひとりのケアマネージャーが担当する利用者は平均30人以上で、じっくり時間をかけてケアプランを作る余裕がないのが実情だ。

 その結果、どうしても画一的なケアプランになりがちで、その人らしい暮らしを支えるものになっていないこともある。また、残念ながら、特定の事業所に所属するケアマネージャーの中には、事業所の利益のために必要のないサービスでも限度額いっぱいに詰め込むような人もいる。