「大逆転」が起きる、夜明け前

――そうなると、お金を持つこと自体がさほど重要ではなくなるかもしれませんね。

yuji:そうですね。星読み的に、「お金を使わない経済」がこれからすごく強くなってくると思います。

 お金の優先順位もすごく下がって、それに連動してお金を稼ぐことに対する意識も減ってくる。

 例えば、僕の今使っているスマホは、自分で買ったものなんですね。でも、別に買おうがもらおうが、誰かから譲られようが同じと言えば同じ。

 買ったものだから僕のランクが高くて、譲られたものなら僕のランクが下がるわけではないですよね。

 買っても買わなくても同じように使えるなら、お金で買う以外の方法に人々が目を向け始めるわけです。

 そうなってくると、まさにトランプゲームの「大富豪」と同じで、「革命」の切り札のように、強さが逆転して、「2が最弱で3が最強」みたいなことが起きる。

 つまり、お金がなかったとしても、人とのつながりをたくさん持っている人たちが、「最強」になる可能性だってあるんです。

 今はまさに大逆転が起きる、本当に夜明け前、ちょっと手前ぐらいかなと思いますね。

――そうなんですね! 新型コロナウイルスの感染拡大によって、それまでの働き方や人間関係などの価値観も変わってきた気がします。

yuji:そうですね。コロナ禍によって大変になったこともありますが、結果的に得られたものもあるはず。

 それは、満員電車からの解放だったり、家族と過ごす時間や趣味の時間が増えたことだったり、スーツを着て会社に行くという制約からの解放や服飾費の削減だったり、あとは、本当は行きたくない会食が減ったりなど、どこかプラスの部分って必ずあると思います。

 むしろ、「本来の自分」に戻るための禊ぎだったのかもしれない、と思いますね。

 それこそ、この本のタイトルにあるように、「本当はやりたくなかったのに、やれるふりをしていた」のような「ふり」の部分が、コロナ禍によって根こそぎ削がれたという気がしています。

 資本主義の社会でがんばっている人たちの中には、「俺たちがこの社会を変えていかなきゃ」みたいな意識がある人もいると思うんですが、思っているより社会は柔軟で、優しくておもしろいところがたくさんあるし、意外とホールド力もあります。

 だからこそ、いい意味で肩の力を抜いて「委ねてみる」、社会を信じて飛び込んでみるみたいな意識は、もっとあってもいいのかなと思いますね。

「自分だけが得したい」という意識は即刻捨てるべき。人気星読みヒーラーが語る、風の時代の生き方とは?yuji
星読み係、ヒーラー。
香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心をする。現在は各媒体での連載、講演など、幅広い分野で活躍中。毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。著書に『「風の時代」に自分を最適化する方法 220年ぶりに変わる世界の星を読む』(講談社)、『星2.0』(光文社)、『yujiの星読み語り』『神さまと顧問契約を結ぶ方法』『神さま手帖』(すべてワニブックス)など。最新作は『風の時代の未来予測』(講談社)。Photo by TAKURO WATABE
Twitter:@yujiscope
ブログ:https://ameblo.jp/uenopasiri/