新型コロナウイルスの感染拡大によって、働き方や人間関係などに大きな変化があった人もいるのではないだろうか。これからどう生きていくのが自分にとって幸せなのか、立ち止まって考えたくなった人にぜひ読んでほしいのが、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)だ。
読者からは、「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」との感想が多数寄せられている。
星読み係、ヒーラーとして活躍中のyujiさんも「この本は見失っていた自分にちゃんと向き合わせてくれる」と語る。今回はyujiさんに本書のおすすめポイントを聞いた。
「自分だけが得する」世界からの脱却
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』でも書かれているように、がんばり続けてもう疲れた、もうがんばれない! と感じている人が多くいるようです。ついがんばりすぎてしまう人が幸せになるための方法はありますか?
yuji:まず、「I意識」から「WE意識」への転換が大切ですね。「I意識」、つまり「自分だけが得したい」という思いがあると、バイブス(波長、波動)は閉じる方向にいきます。
僕の本(『風の時代の未来予測』・講談社刊)にも書いたのですが、風の時代は「もっと儲けたい」とか「もっと目立ちたい」とか「見返したい」といった「Iが豊かになる時代」から、「WE」、つまりみんなで発展していく社会にうつり変わっていきます。
「I意識」は完全にオワコン化していくはずなので、「自分が得をしよう」という価値観は120パーセント、なるべく早めに捨てたほうがいいと思いますね。
――自分だけがうまくいくことにフォーカスすると、かえってうまくいかなくなるということでしょうか。
yuji:たぶん、周りとシンクロしなくなりますね。
たまたま居合わせるとか、何かつけたらたまたまそれがやってたとか、そういう偶然のラッキーな出会いが起きにくくなる。
風の時代は「タイミング」が大事で、そういう「たまたま」的なことって、結局バイブスが同調するから起こるんだと思います。
たとえば、先日僕がリスペクトしてる方のYouTubeライブが最終回だったんですが、それもたまたま見ることができたんです。僕以外にもその瞬間に立ち会えた方は、その方のバイブスと近かったから見れたんだろうと思います。
でも、その瞬間にいなかった方はもちろん見られなかったわけで。さっきの話で言うと、「I意識」で生きていると、そういうバイブスをキャッチしづらくなるんじゃないかなと。たまたま何かでめぐり合った、たまたま居合わせた、たまたまもらえたみたいなのが、すごく減ってくるんじゃないかなと思いますね。
「所有」から「ギブ」へ
――なるほど。「I意識」が強すぎてしまうとたまたまの幸運に出会いにくい、ということですね。「I意識」から「WE意識」に移行するためのコツは何かありますか?
yuji:やっぱり「ギブ」する(与える)ことですね。
でもギブというのは、当然、なんでもかんでも押しつけたりとか、押し売りをすればいいということではないです。損得勘定や、何かを独占する、占有するなど、そういうところから解脱するのはけっこう大事だとは思います。
例えば、今家を所有しているとして、年月が経って寿命で亡くなったとき、もし家族が誰もいなかったら、その家は廃屋になりますよね。
廃屋についての問題が日本各地で起きていますが、不動産以外にも、そういう「所有」についての問題が、これからさらに増えていって、自分ひとりで所有するのではなく、共同所有でいいんじゃないかという風潮もますます出てくると思うんです。
とくに今の若い世代、Z世代はSDGsについて、すごく意識してますよね。
地球に対して優しい考えを持つ世代が増えれば増えるほど、「所有すること自体がダサい」という意識に切り替わっていく可能性もあります。