かつては静かだったポーランドのウクライナ国境近くの町や村では現在、昼夜を問わずトラックの車列がエンジン音を響かせている。滑走路が1本しかない地元の空港には、巨大な輸送機が1時間に何機も着陸している。その積み荷は、侵略してくるロシア軍を撃退するためにウクライナ軍が使う武器だ。米国と北大西洋条約機構(NATO)加盟の同盟諸国は、ここ何週間か、対戦車ミサイル、高射砲などの軍備の供給に奔走している。これは、第2次世界大戦後では最大規模となる兵器の国際移転だ。既に何億ドル相当もの武器が移送されている。ウクライナはロシアの侵攻を押しとどめ、反撃するための武器が底を尽きつつあると訴えており、武器供与のペースをさらに上げなければならないという圧力が現在強まっている。ウクライナ軍当局者によれば、対戦車ミサイル、対空ミサイルが特に不足している。