イランの政権交代、世界のエネルギー市場を一変させる理由Photo:Anadolu/gettyimages

 イラン紛争はエネルギー市場を揺るがし、世界経済を圧迫する恐れがあるが、差し迫った危機の先には驚異的な経済的恩恵が控えている。世界最大級の確認埋蔵量を持つ国の石油産業を解放することだ。

 世界の原油と液化天然ガス(LNG)の5分の1が通過するホルムズ海峡が紛争により事実上封鎖されたことを受け、北海ブレント原油は9日、1バレル=100ドルを突破した。その後、値動きの激しい中で下落した。何千隻もの船舶がペルシャ湾の外で立ち往生している。

 だが危機の背後には希望が潜んでいる。

 確実と言うには程遠いが、この戦闘がイランの政権交代につながれば、いつの日か世界のエネルギー市場を再構築する可能性がある。厳しい経済制裁が解除されれば、すでに世界の石油の約4%を生産しているイランの生産量を押し上げる可能性がある。

 米コロンビア大学グローバルエネルギー政策センターの上級研究員カレン・ヤング氏は「イランの石油には大きな伸びしろがある」と述べた。

 イランの石油産業は長年にわたり国際的な制裁によって締め付けられ、外国からの投資や技術のほとんどを遮断されてきた。これが続けば、最終的には生産の崩壊につながる可能性が高い。

 ヤング氏は「ベネズエラで現在見られるようなシナリオになれば、状況は急速に変わる可能性がある。ベネズエラでは増産の期待は極めて薄かったが、すでに改善の兆しを見せている」と述べた。