中国電子商取引(eコマース)大手アリババグループの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は2016年、出張先のロシアで昼食をとりながら、同社がいかに現地で成功を収めているかを熱弁する自社幹部の話に耳を傾けていた。部下の話に懐疑的だった馬氏は、ウエートレスを脇に呼び、アリババの海外通販サイト「アリエクスプレス」について何か知っているかと尋ねた。その場にいたある人物が明らかにした。すると、その女性はほぼ毎週利用していると答えたという。馬氏はこの会話がうれしい驚きとなって、ロシアへの投資拡大を決めた。同社は杭州の本社から数十人の社員を現地に送り込み、その後はロシアの大物実業家と合弁事業を設立するため1億ドル(約121億円)を投じた。
アリババ悩ますロシア事業、提携先の制裁に困惑
中国は西側の制裁に反対、しかも合弁は海外展開で期待の星
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