ロシアのウクライナ侵攻に世界の関心が集まるのは当然だ。しかし、インド太平洋地域の状況を放置してはならない。今週、欧州以外で発生した一連の悪いニュースは、米国とその同盟諸国が独裁国家からの攻勢に多方面でさらされていることを思い出させた。北朝鮮は24日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。これは今年に入ってから12回目のミサイル発射実験であり、ICBMの発射は2017年11月以来となる。今回のICBMは、飛行高度がこれまでで最も高かった。ミサイルは日本の西岸沖に落下したが、今回の発射実験は北朝鮮が米本土に脅威を与えることが可能だと再び示すためのものでもあった。このミサイル発射は、国連安全保障理事会の決議に違反する行為だが、現在の中国とロシアは問題視していないようだ。ロシア外務省は今週、北朝鮮と2国間関係を強化することへの期待を表明した。中国は、北朝鮮の独裁者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が西側諸国を苦しめるのを喜んでいるようにみえる。
【社説】中国の動向にも警戒を
ウクライナに世界が注目する中、アジアの厄介者が太平洋地域でやりたい放題
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