「ロケットマン」が再びミサイルを連発している。北朝鮮は先週、「モンスター」と呼ばれる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行った。報道によれば、このミサイルは米国のあらゆる地点を攻撃できるよう設計されたもので、多弾頭を搭載することで米国のミサイル防衛を圧倒できるという。北朝鮮は今年に入ってから既に十数回もミサイルを発射しており、その中には巡航ミサイル、列車発射型ミサイル、極超音速ミサイル、中距離弾道ミサイルが含まれている。今月失敗に終わった先の長距離ミサイル発射実験もその一つだ。しかし、なぜ今なのか。金正恩(キム・ジョンウン)氏は、この突然の花火大会から何を望んでいるのだろうか。最近の北朝鮮のミサイル発射に関する米政府とアジア各国政府の説明は、甘い考えを持った1990年代の外交問題研究者による発言のように聞こえることが多い。当時の北朝鮮は核保有国の地位確立に向けた歩みを始めたばかりだった。今の金政権は注目を集めたがっているとか、国内的に政権の正当性を強化しようとしているといった類いの説明が聞こえてくる。
【寄稿】北朝鮮の軍事機構を破綻させよ
外交ではミサイル実験を止められない
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