ダイヤモンド決算報#広告Photo:PIXTA

コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はサイバーエージェント、電通グループ、博報堂DYホールディングスの「広告」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

サイバーエージェントは
前年同期比で3割増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の広告業界3社。対象期間は21年10~12月の四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・サイバーエージェント
 増収率:30.6%(四半期の売上高1711億円)
・電通グループ
 増収率:18.3%(四半期の収益3110億円)
・博報堂DYホールディングス
 増収率:14.9%(四半期の収益2117億円)

 広告業界の主要3社はいずれも前年同期比で増収だった。中でもサイバーエージェントは前年同期比で3割の増収と、特に高い増収率を記録した。この要因は何だったのか。

 次ページでは各社の増収率の推移を紹介するとともに、サイバーエージェントの増収要因について詳しく解説する。