ダイヤモンド決算報#自動車部品Photo:PIXTA

コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はデンソーやブリヂストンなどの「自動車部品/産業車両」業界5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

デンソー、アイシンは
前年同期比で減収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の自動車部品/産業車両業界5社。対象期間は21年10~12月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・デンソー
 増収率:マイナス0.5%(四半期の売上収益1兆4261億円)
・ブリヂストン
 増収率:22.2%(四半期の売上収益8443億円)
・豊田自動織機
 増収率:24.8%(四半期の売上高7071億円)
・住友電気工業
 増収率:5.6%(四半期の売上高8687億円)
・アイシン
 増収率:マイナス4.3%(四半期の売上収益1兆37億円)

 自動車部品/産業車両業界の主要5社では、ブリヂストン、豊田自動織機、住友電気工業が前年同期比で増収、デンソー、アイシンが減収となった。トヨタ系サプライヤーの中では、豊田自動織機は2割超の増収だった一方で、デンソー、アイシンは減収に陥っている。

 次ページ以降では、各社の増収率の推移を紹介するとともに、トヨタ系サプライヤー3社の直近四半期の業績について詳しく解説する。