コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はソニーグループ、パナソニック、シャープの「総合電機」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
ソニー・パナソニック・シャープ
いずれも前年同期比で増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の総合電機業界3社。対象期間は21年10~12月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・ソニーグループ
増収率:12.5%(四半期の売上高及び金融ビジネス収入3兆313億円)
・パナソニック
増収率:4.2%(四半期の売上高1兆8898億円)
・シャープ
増収率:0.4%(四半期の売上高6758億円)
※シャープは収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、当社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。
総合電機業界の主要企業3社はいずれも前年同期比で増収となった。特に、ソニーグループは2ケタ増収となっている。同社は、今月4日、ホンダと電気自動車(EV)事業で提携することを発表し、注目を集めた。そんなソニーグループの直近四半期の業績はどのような状況だったのか。
次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、ソニーグループの業績について解説する。