漫画『キングダム』がビジネス書としてバカ売れ!なぜ?作者も仰天した意外な真相

連載『漫画「キングダム」にビジネスパーソンが夢中になる理由』では、作者の原泰久氏と、経営学者の入山章栄氏の特別対談を掲載する。#4では、「キングダムがビジネス書としても人気な理由」を探る。初めて明かされる、あの名シーンの「裏設定」も必読だ。(構成/ダイヤモンド編集部 加藤桃子)

『キングダム』は二人の少年が史上初の
中華統一を成し遂げるまでの成長ドラマ

漫画『キングダム』がビジネス書としてバカ売れ!なぜ?作者も仰天した意外な真相キングダムは、中国・春秋戦国時代を舞台に下僕の少年・信と、若き国王・嬴政(えいせい、後の始皇帝)が出会い、中華統一を成し遂げるまでの物語。19年に実写映画化、今年4月からアニメ第4シリーズも始まった ©︎原泰久/集英社『週刊ヤングジャンプ』連載中

入山 僕が一ファンとして、漫画の舞台に中国の春秋戦国時代を選んだことも、ものすごいことだと思います。結局、我々の世代含めたビジネスパーソンって歴史が好きなんですよね。だけど、日本の戦国時代は信長とか手あかが付いてるし。三国志も、もうみんなやってる。だけど、春秋戦国時代は誰もやってなくて。

 そこに原先生が描く魅力的なキャラクターがいるから、僕の周りの経営者もみんな、自分をキャラクターの誰かに当てはめてみたくなるんですよね。

 昔、あるビジネス誌が「あなたは信長タイプ、家康タイプ」みたいな企画をやっていて。今は日本中の30代の企業家とか経営者はみんな、これをキングダムでやってるっていう状態なんです。間違いなく。これって、原先生、狙ったんですか。それとも、たまたまっていう感じ?