本田健氏 絶賛!「すべての幸せがこの1冊に詰まっている!」
『92歳 総務課長の教え』の著者で、大阪の商社に勤務する92歳の玉置泰子さん。「世界最高齢の総務部員」として、ギネス世界記録に認定された現役総務課長だ。1956(昭和31)年の入社から総務一筋、勤続66年。「私に定年はない。働けるかぎりは、いつまでも頑張る!」と生涯現役を誓う“世界一の先輩”が、長く幸せに働く63の秘訣を手とり足とり教えてくれる。
営業も掃除からはじまる
【前回】からの続き
「営業活動は掃除からはじまる」というのも、私の長年の持論です。
営業担当なら、身だしなみに気を使うはずです。髪形を整えて、爪を切りそろえ、相手に不快感を与えないような服装にも注意を払うでしょう。
やはり第一印象は大事です。「人は見た目が9割」といいますが、第一印象で「あ、この営業の人は身だしなみがいい」と好感を持たれるか、それとも「清潔感がないな」と否定的にとらえられるかで、営業活動に大きな差が生じます。
しかも、第一印象に二度目はありません。
二度目で挽回しようと思っても、第一印象は強いので、そのイメージをあとからひっくり返すのは難しいかもしれません。
営業だけではありません。会社の第一印象も同じです。
お客様がはじめて会社にいらしたとき、第一印象が決まります。
玄関や応接室といった“外面”がキレイなだけではなく、廊下やトイレといったところまで掃除が行き届いているか。
社員たちのデスクは整理整頓されているか。そして社員たちの働きぶりは、明るく活気にあふれているか。
これらすべての面において、合格点がもらえない限り、「この会社は素晴らしいから、もっと取引を増やそうかな」と考えてもらえないでしょう。
コロナ禍以降は、会社と社員一人ひとりが感染症対策をどれだけ真剣かつ合理的に行っているかも、会社の善し悪しを測るうえで見逃せないポイントになりました。
感染症対策が不十分な会社や社員が、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できるとは思えないからです。
その意味で、お客様とじかに接している外勤の営業だけではなく、内勤も含めてすべての社員が営業担当であり、その基本的な仕事の一つが掃除なのです。
少なくとも、私はそういう心構えで今日まで仕事をしてきています。
【次回へ続く】