韓国のサムスン電子は、メモリーチップのおかげで再び記録的な四半期になるとみられる。しかし、短期的にも長期的にも逆風が吹いている。メモリーチップの主要メーカーを支えてきた業界再編は、中国からの新たな供給によって間もなく弱体化する可能性がある。サムスン電子が7日発表した2022年1-3月期決算(暫定集計)で、売上高は前年同期比18%増の77兆ウォン(約7兆8000億円)と、四半期として過去最高を記録。営業利益も前年同期比50%増となった。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、いずれの数字もアナリストのコンセンサス予想を上回った。正式な決算は今月中に発表される。同社の新しい旗艦スマートフォンやメモリーチップに対する堅調な需要が後押ししたようだ。ストレージに使われるNAND型フラッシュメモリーは、サムスンの競合である米ウエスタンデジタル(WD)と日本のキオクシアの各工場で2月に原材料の汚染により生産が停止された。