上場による資金調達は「成長と進歩の好循環を促す」。ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)の二つのハイテク投資ファンド「ビジョン・ファンド」の投資家向けプレゼンテーション資料にはこう書かれている。ただし、それは市場が低迷している場合は当てはまらない。ビジョン・ファンド1は12~14年の期間の投資ビークルとして2017年に立ち上げられた。しかし、同ファンドの投資資料によると、設立からまだ5年に満たないにもかかわらず、投資された資金の59%は既に株を手放したか、あるいは12月31日時点で既に上場している企業に投じられていた。昨年時点の同ファンドの新規株式公開(IPO)の3分の1近くが、2021年第4四半期に行われていた。
ソフトバンクGのファンドに暗雲、IPO市場低迷で
出資企業の上場不振で投資回収の道が険しくなる可能性
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