エマニュエル・マクロン氏は、仏大統領選での再選は容易だと考え、それを前提とした選挙戦を展開してきた。しかし有権者は、楽観を戒める傾向があり、10日の大統領選挙第1回投票でマクロン氏に明確な警告を突き付けた。マクロン氏は同投票で約29%の票を得て1位の座を確保した。だが、それは混戦の中での、安心できる水準にはほど遠い僅差での結果だった。マクロン氏は2週間後には、同投票で2位となったマリーヌ・ルペン氏との決選投票に臨む。第1回投票でジャンリュック・メランション氏(フランスのバーニー・サンダース氏的存在)を上回る24%の票を得て2位となった右派の旗手ルペン氏は、4月24日の決選投票に駒を進めた。マクロン氏の支持者らは、今回の彼の得票率が2017年の第1回投票(24%)を上回ったことに留意している。しかし、2017年当時のマクロン氏はアウトサイダーだった。
【社説】マクロン氏苦戦、問われる欧州の対ロ政策
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