ウクライナとロシアは先週末、互いに東部ウクライナへの兵力再配備を進め、今回の戦争で最大規模になるとみられる戦闘に備えている。一方、ロシアの猛攻が迫る中で、戦火を逃れようとするウクライナ市民による国外脱出が続いている。ロシアの主要目的はここにきて、東部ドンバス地方でまだ制圧できていない地域を掌握することにシフトした。ロシア軍の作戦変更により、侵攻当初6週間の第1段階とは異なり、ウクライナは戦車や砲撃、航空機を駆使した通常の戦闘を余儀なくされる。不毛地帯といった平地での戦いは、ロシアの軍装備の優位性が発揮されやすい状況だ。ロシア軍のテレビ放送で流れた画像からは、戦車・砲撃部隊やウクライナ首都キーウ(キエフ)周辺から撤収してきた部隊がここ数日、イジューム北部の攻撃に向けて現地入りしていることがうかがわれる。ウクライナもロシア軍が撤退し、奪還したウクライナ北部から、ドンバスの戦闘部隊へと兵力を振り向けている。
ウクライナとロシア、最大の戦闘局面に突入へ
ウクライナ外相「第2次世界大戦を想起させるだろう」
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