ロシア軍がウクライナで新たに残虐な攻撃に向けて部隊を再編する中、先週のニュースの見出しに大きく取り上げられたのは欧州の問題だった。しかし、インド太平洋地域の情勢も熱を帯びてきている。米国の国家安全保障会議(NSC)でアジア政策立案の重要な役割を担うカート・キャンベル氏は、ソロモン諸島訪問を計画している。その目的は、ソロモン諸島が外交姿勢を大転換することにつながりかねない中国の動きを抑え込むことだ。また、米国のアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官はインドで対面の外務・防衛担当閣僚協議に臨む予定で、これに加えてジョー・バイデン米大統領は、インドのナレンドラ・モディ首相とのオンライン会談を予定に組み込んだ。こうした会合は、長期的にはウクライナ戦争以上に世界の政治状況を大きく変える可能性がある。