欧米の通貨システムそのものが疑問視される状況下で、暗号資産(仮想通貨)が日の目を見ることがなければ、もう終わりにすべきかもしれない。ロシアに新たな経済制裁が科される中、ビットコインの価格は下がり続け、すでに年初来13%安の水準にある。イーサやドージコインといった他のデジタル通貨も、株価と足並みをそろえるように下落。暗号資産の値動きは、主として幅広い投機的ムードに左右されることが改めて確認された。だが、米議会は暗号資産が制裁を回避する手段に使われる可能性があると警告し、今や多くの国々が西側諸国の武器と化した通貨に依存することの危険性に気づいている。それでも暗号資産の普及が進む可能性が、価格に反映されていないのは注目に値する。