【パリ】ウクライナ侵攻に踏み切ったロシアに対する西側諸国の報復措置は、内部から生じた障害に直面している。急速に有権者の間で支持を伸ばしているフランスの極右指導者、マリーヌ・ルペン氏の存在だ。  10日に実施された仏大統領選第1回投票では、ルペン氏が躍進し、第2位につけた。同氏はロシアを孤立させることで侵略抑止を目指す国際的な連携に懐疑的な立場だ。4月24日の決選投票でルペン氏が現職のエマニュエル・マクロン大統領を破れば、欧州連合(EU)内の軍事大国で、北大西洋条約機構(NATO)主要メンバーでもあるフランスを率いる立場となる。