ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、世界最大の貨物機の一部が運航できなくなっている。このため、超重量機材の輸送が滞り、ひっ迫するグローバルサプライチェーン(供給網)がさらなる痛手を受けている。こうした巨大航空機は何十年も前から、超大型の石油産業用機材や航空宇宙産業用部品を運んできた。また最近では、コロナ下で個人防護具が入った大型カーゴを輸送した。ウクライナの国防・航空宇宙企業ウクロボロンプロム傘下の大型航空機メーカー、アントノフは、全長69メートル、翼幅73メートルの4発ジェット輸送機「An124」を運用している。20機ある民間用運用機のほとんどは、ウクライナのアントノフ航空か、ロシアのボルガ・ドニエプル航空グループが運航する。