中国の上海市が新型コロナウイルス感染拡大の抑止に苦戦する中、同国全土で局地的なロックダウン(封鎖措置)を行う動きが広まっている。上海の状況がより広範囲に及ぶ対応の前兆で、世界第2位の経済大国にとって足かせとなる可能性もある。中国の保健当局は14日、同国の新規感染者数がパンデミック(世界的大流行)開始以降最多の2万9000人を上回ったと発表。中国北東部では厳しい規制が成果をあげ、現地当局者らは長期間にわたるロックダウンを経て勝利宣言も出している。だが大都市圏の広州や深セン、東部の蘇州市などでは局地的なロックダウンも新たに講じられており、ロックダウンの拡大や期間延長を決める地域もある。ノムラによれば11日の時点で、中国の45の都市で全面的または部分的なロックダウンが講じられており、合わせて3億7300万人がその対象となっている。1週間前には23都市の1億93000万人が対象となっていたため、大幅な増加となる。