新型コロナウイルス変異株オミクロン株の一種で、より感染力の強い「BA.2」が、ここ数週間の米国内の新規感染の大半を占めていることが分かった。一方で感染者数の大幅な増加はみられないことから、一部の公衆衛生専門家らは大きな打撃は避けられると期待している。BA.2の感染は北東部に影響を及ぼしていて、ニューヨークや首都ワシントン、そしてフィラデルフィアで感染が増える中、下水に含まれるBA.2ウイルスの水準も上昇している。フィラデルフィアではBA.2への懸念から、屋内でのマスク着用が再び義務化された。米当局も飛行機などの交通機関を利用する際のマスク着用義務化を延長している。一方で一部医師の予想に反し、BA.2によって入院患者数が増加する傾向はみられない。専門家らは新型コロナウイルスのワクチン接種や冬にみられた感染急増、また春になり多くの人が屋外へ出る機会が増えたことなどの要因が、ウイルスを抑えているとみている。