――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター *** この景気循環は速い。 米国の2020年のリセッション(景気後退)は、史上最も急激で最も短かった。回復のペースは1980年代以降で最も速い一方で、インフレ率は1970年代以降で最も急伸している。この非典型的なサイクルは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)とその後の経済再開による需要と供給の混乱、それに応じた異例の財政・金融刺激策が原因だ。 次のフェーズも典型的でないことは、ほぼ間違いない。景気が突然減速し始める可能性があり、その理由は三つある。
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