中小企業の事業承継問題を解決するため、元バンカーたちがベンチャー企業、SoFunを設立した。写真は設立メンバーの3人で、左から平井裕章氏、吉川友氏、手操圭介氏中小企業の事業承継問題を解決するため、元バンカーたちがベンチャー企業、SoFunを設立した。写真は設立メンバーの3人で、左から平井裕章氏、吉川友氏、手操圭介氏

元バンカーが新たに挑戦する
ベンチャー企業とは?

 創業家の「家業」を引き継ぎ、「事業」として成長させることで、引き継いだ企業の経営、従業員、そして企業が属する地域経済の活性化を目指そうと、元バンカーたちが新たな挑戦を始めている。

 2021年1月、滋賀県近江八幡市に元バンカーたちが中小企業の事業承継問題を解決するベンチャー企業、SoFunを設立した。設立メンバーはいずれも地方銀行出身の吉川友氏、手操圭介氏、平井裕章氏の3氏である。

 SoFunは今年2月、京都信用金庫とパートナーシップ協定を締結した。京都信金も中小企業の事業承継問題に取り組む「アトツギ支援」に力を入れており、それにSoFunが親和性を感じて、共感したことがきっかけ。現場担当者のワークショップや取引先の紹介などを通じて、中小企業の事業承継問題の解決を進める。

 また4月には、鹿児島県鹿児島市で事業承継・再生支援を手掛けるスタトバの東郷和也代表と合同出資で、SoFun九州も設立した。SoFun九州代表にも就任した東郷氏もまた、地銀の出身者だ。

 投資家や金融機関から資金を集め、企業に投資して経営を引き継ぐという枠組みだけを見れば、SoFunの行っていることは一般的なファンドと変わらない。それがなぜ、これまで遅々として進まなかった中小企業の事業承継問題の解決や、地域経済の活性化につながるのか。

 次ページでは、SoFunの事業内容を詳細に紹介すると共に、その取り組みの日本産業界における重要性について解説する。