コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度の住宅編だ。
大和ハウス、住友林業、セキスイハイム…
住宅各社に不都合な「ある傾向」
住宅の主要4社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯大和ハウス(大和ハウス工業)の受注金額(合計)
1月度:前年同月比117%(17%増)
2月度:同91%(9%減)
3月度:同95%(5%減)
◯住友林業の受注金額(合計)
1月度:前年同月比108%(8%増)
2月度:同92%(8%減)
3月度:同96%(4%減)
◯セキスイハイム(積水化学工業)の住宅受注(棟数ベース)
1月度:前年同月比102%(2%増)
2月度:同100%(増減なし)
3月度:同101%(1%増)
◯ミサワホームの受注金額(合計)
1月度:前年同月比90%(10%減)
2月度:同101%(1%増)
3月度:同103%(3%増)
3月度の実績を見ると、ミサワホームの受注金額が前年同月比103%(3%)、セキスイハイムの住宅受注(棟数ベース)が同101%(1%増)と前年度の実績をわずかに超えた。その一方で、住友林業の受注金額は前年同月比で96%(4%減)、大和ハウスの受注金額も同95%(5%減)と前年実績に届かず苦戦している。同じ住宅メーカーでも差が出る結果となった。
しかし、この数字だけを見て各社の状況を推測するのはやや早計だ。実は、各社の実績を時系列で分析すると、住宅各社に不都合な「ある傾向」が見えてくる。