コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度の百貨店編だ。
三越伊勢丹、高島屋…百貨店でコロナ3年目の「危機」
百貨店の主要4社が発表した1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯三越伊勢丹の既存店売上高
1月度:前年同月比128.6%(28.6%増)
2月度:同106.4%(6.4%増)
3月度:同110.9%(10.9%増)
◯髙島屋の国内百貨店売上高
1月度:前年同月比120.8%(20.8%増)
2月度:同103.8%(3.8%増)
3月度:同107.8%(7.8%増)
◯大丸松坂屋(J.フロント リテイリング)の百貨店事業合計売上高
1月度:前年同月比117.3%(17.3%増)
2月度:同101.7%(1.7%増)
3月度:同105.8%(5.8%増)
◯阪急阪神百貨店(エイチ・ツー・オー リテイリング)の既存店売上高
1月度:前年同月比115.9%(15.9%増)
2月度:同101.0%(1.0%増)
3月度:同104.5%(4.5%増)
22年3月度に注目すると、今回取り上げる4社の全てが前年同月を上回っている。この数値を見ると、百貨店各社の業績は回復に向かっているように思えるが、実際は、そうとは言えない。
業績を時系列で確認していくと、各社の崖っぷち具合が見えてくる。