NTTデータのプレスリリースが最悪な理由、書き方は「ニトリ」に学ぼうPhoto:PIXTA

経済誌「プレジデント」の編集長を務めていたときも今も、企業に「プレスリリースの書き方」のレクチャーを頼まれる機会がある。そこで実際のプレスリリースを題材に取り上げながら、解説してみたい。今回筆者が各社のプレスリリースのタイトルを確認した中で最悪だったのは、NTTデータだ。逆に「うまい」と感じたのがニトリだった。その理由やダメなプレスリリースの改善方法とは?(イトモス研究所所長 小倉健一)

プレスリリースの開封率は0.1%
メディアが開く3つのケースとは?

 企業がメディアに対して新しい製品やサービスを伝える「プレスリリース」。経済誌「プレジデント」の編集部に在任していた当時も、独立した今も、企業から「書き方のレクチャー」を頼まれる機会がある。

 新商品やサービスを何とか外へ広めたい企業の気持ちは強い。しかしメディアの側に立つと、1日に200件は送られてくるプレスリリースをいちいち真面目に読んでいることなどできない。

 プレジデントの編集長在任中は、名刺交換をしたことのない企業からのメールでのプレスリリース送付が加速度的に増えていった。「自分のメールアドレスをPR会社の○○さんが売っているのではないか」という疑念すら湧いた。

 自分宛に何百通とプレスリリースが送られてくるわけだが、実際に開けるメールは1000通に1通程度。割合にして0.1%というのが実際のところだ。

 では、どんな場合に、メディアはプレスリリースを開くのか。その3ケースを紹介するとともに、実際のプレスリリースを題材に取り上げよう。

 筆者が各社のプレスリリースのタイトルを確認した中で最悪だったのは、NTTデータだ。逆に「うまい」と感じたのがニトリだった。その理由やダメなプレスリリースの改善方法も解説したい。