米アマゾン・ドット・コムはEコマースで比類ない支配力を持つが、従来型の小売りチェーンであるウォルマートも足場を固めつつある。その構図が先週、インドでひっくり返った。アマゾンがウォルマート傘下の現地競合企業にならって小規模な買収を行い、急成長するソーシャルコマースに参入したのだ。アマゾンのソーシャルコマース参入の遅れは、インド市場の競争の激しさを物語っている。インドでは各社が常に、新たな販売方法を模索している。アマゾンはウォルマートだけでなく、現地の大手企業リライアンス・インダストリーズ(RIL)やタタ・グループとの競争激化にも直面しており、世界第2位のインターネット市場で少しばかり積極姿勢を強める根拠は十分ある。