「CIAに狙われている」探偵の心を5日で折った電波系依頼人の調査内容電波系と言われる妄想に取りつかれているような依頼者だったが調査を引き受けることに(写真はイメージです) Photo:PIXTA

筆者は、吉本でお笑いコンビ「オオカミ少年」で活動する傍ら、探偵事務所の代表を務めています。これまで数多くの調査を、時には他の調査会社と共同で行ってきました。前回紹介した、探偵業界の中でも変わった案件を取り扱うレアものの調査会社として有名なR探偵社との共同調査には、とても手には負えず、調査を断念した案件がいくつかありました。今回は奇怪だった調査案件を紹介します。(探偵芸人 オオカミ少年・片岡正徳、登場人物・団体名は仮名)

「探偵あるある」
とにかく話をしたがる依頼者

オオカミ少年・片岡正徳オオカミ少年・片岡正徳

 ある日、R探偵社のベテラン調査員の飯岡氏から、「共同調査を依頼したい案件がありまして、今その依頼者とファミリーレストランで打ち合わせしているのですが、もしご都合がよければ同席していただけないでしょうか?」と電話がありました。あまりにも突然のことでしたが、そのファミレスが自宅の近所だったのと、ちょうど自分の案件がキャンセルになったので、同席することにしました。

 20分後ファミレスに到着し、飯岡氏と50代半ばと思われる男性依頼者が座る席を見ると、お皿が5枚とドリンクバーのグラスが5~6個ずつぐらいありました。飯岡氏の憔悴した表情からも、ここに数時間はいることが分かりました。