ベンチャー投資家が暗号資産(仮想通貨)関連のスタートアップ企業に殺到している一方で、他のセクターでは取引が減速している。CBインサイツによると、ブロックチェーン(分散型台帳)や暗号資産を手掛けるスタートアップ企業は今年1-3月期に、世界で461件のエクイティーファイナンスを通じて計92億ドルを調達した。調達額は前四半期の88億ドルから4.5%、前年同期から155%それぞれ増加した。CBインサイツによれば、ベンチャーキャピタルの出資は今年1-3月期に前期比19%減と、約10年ぶりの減少率になったものの、暗号資産関連の取引は増加傾向にある。暗号資産の機会は極めて大きく、おそらくインターネットに匹敵するとの考えがベンチャー投資家の間で広がりつつあり、それに乗じるための新たなファンドや専門投資チームが立ち上げられている。そうした投資家は一刻も早く取引に乗り出そうとする意欲が強く、テクノロジーセクターで他の取引を減速させているマクロ経済や地政学的環境の不透明感に対する懸念は抑えている。
暗号資産にVC投資ラッシュ、他セクター減速下
投資熱で競争激化、「高額になることはわかっている」
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