バラク・オバマ氏は米大統領在任中にシリア情勢でのレッドライン(越えてはならない一線)を示しながら、レッドラインを越える行為に対処できず、それ以降信頼を回復できなかった。こうした問題で一国の指導者が約束を守るかどうかが歴史を変え得ると言っても過言ではない。太平洋地域での中国の影響力拡大に関する、オーストラリアのスコット・モリソン首相の最近の発言が注目に値するのはそのためだ。モリソン氏は24日、ソロモン諸島に対する中国の影響力拡大について「こうした問題に関してわれわれは、米国が示しているのと同じレッドラインを共有している」とし、「われわれの周辺域、われわれの門前に中国海軍の基地が作られることを容認しない」と語った。モリソン氏は、中国がこのレッドラインを越えた場合の、オーストラリア政府の対処方針の詳細は明らかにしなかった。
【社説】中国とソロモン諸島の安保協定
レッドライン示した豪首相、欧州での戦争が長引けばさらなる波乱も
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