グローバル化が一層進む2013年。激変する世界の中で、
私たちは「次の一歩」をどう踏み出せばいいのか。
ベストセラー『村上式シンプル英語勉強法』『村上式シンプル仕事術』の著者であり前グーグル日本法人名誉会長の村上憲郎氏、『走りながら考える』の著者で400メートルハードル銅メダリストの為末大氏、『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』を刊行した田村耕太郎氏。
世界で戦ってきた3人が熱く語る。
(2012年12月15日東京大学伊藤謝恩ホールで行われた講演を元に、編集部が作成しました)
グローバル化、高齢化、テクノロジーの進化。
3つの「変化」は元には戻らない
日立電子、DECなどを経て、2003年4月より、米国Google Inc. 副社長兼 Google Japan 代表取締役社長を務める。2009年1月Google Japan 名誉会長、2011年1月Googleを退任。現在、株式会社村上憲郎事務所代表取締役。国際大学GLOCOM主幹研究員・教授、慶応義塾大学大学院特別招聘教授、大阪工業大学客員教授、会津大学参与。(撮影:公文健太郎)
田村 僕はいろんな講演をするときに、時代の三大変化として、次の三つを挙げるんです。グローバル化、高齢化、テクノロジーの進化。
これは日本だけじゃなくて、世界で起こっていること。もう元に戻らないし、さらに進んで行く。先日出版した著書『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか』では、「グローバル化」と「テクノロジーの進化」を中心に、これからの日本と世界がどう変わっていくのか、データと分析で客観的に見て、その変わる方向の中でわれわれがどんな準備をすべきかを書きました。変化の中において準備することは、大きな意味があると思います。
為末 準備というのは具体的には何をすればいいのですか?
田村 準備とは何かというと、簡単に言えば差別化です。人と同じことをやらない。自分の強みに立脚して、自分にしかできないこと、これをやり続ける、考え続ける。これが意義ある人生じゃないかなというふうに僕は思います。
ところで、為末さん、村上さん、お二人は世界のトップレベルの中で戦ってきて、どんなことを「勝って」きたのでしょうか。