10年保有すれば、平均リターンは年率7.0%

 次に中段のグラフをご覧ください。

 2002年3月にこのポートフォリオで運用を開始した場合、5年後のパフォーマンスは年率14.0%。2007年12月に運用を開始した場合だと、5年後のパフォーマンスは年率5.6%のマイナスです。

 1989年1月から2016年4月まで328カ月のうち、投資をスタートして5年後のリターンがマイナスとなるのは、48カ月あります。平均リターンは年率で7.8%です。

 そして下段のグラフは、1989年1月から2011年4月の間にこのポートフォリオで運用を開始し、10年保有した場合のパフォーマンスです。

 268カ月のうち、投資をスタートして10年後のリターンがマイナスになった月はなく、やはり「いつ投資を始めても、10年保有すればプラスになっていた」ということがわかります。

 平均リターンは年率で7.0%となっています。

 こうした過去のデータは、もちろん将来の運用成績を約束するものではありません。

 しかし、長期分散投資の効果を知るうえでは、過去のデータは十分に参考になると思います。

 多様な資産に分散投資し、10年以上にわたって運用すれば、高い確率でプラスのリターンを上げることができそうです。

朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、
『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。