お金を数える男性写真はイメージです Photo:PIXTA

副業OKを大々的に打ち出す上場企業が現れるなど、世間はまさに副業ブームだ。物価高も相まって収入を増やしたいと思うのは当然だが、すべての人にとって合理的な選択とは限らない。あえて副業をしないほうがいい人の特徴とは?※本稿は、グロービス経営大学院教授の森 暁郎『世の中のことも自分のこともみるみるわかる お金の「選択」人生の節目に役立つファイナンス超入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。

副業で得られる収入以上に
失ってしまうものとは?

 最近は「副業OKですか?」が求人票のチェック項目に入るくらい、当たり前のテーマになりました。

 一方で、いざ自分のこととして考えると、ちょっと迷いますよね。ここでは、「機会費用」という視点で、副業の捉え方について整理してみましょう。機会費用は「これからの選択」を賢くするための考え方です。

 会社員目線で見たときのおおまかなメリット・デメリットは次のように整理できます。

[メリット]
・収入の増加
・スキルや経験の増強
・収入源の分散(=リスクの分散)

[デメリット]
・働きすぎによる健康への影響
・情報・守秘・スケジュールのコントロールが難しくなる
・本業側からの「本当にフルコミットしているのか?」という目線

 ここまでは、誰でもイメージが浮かぶ話でしょう。

 このあと一歩踏み込んで、「それを選ぶことで、何をあきらめることになるか?」を見ていくのが機会費用の考え方です。機会費用とは、「ある選択をしたときに捨てることになった、他の選択肢の価値」のことです。