国内のビジネスが難しいならば、
海外に活路を見出すしかない
私たちの親世代の伝統工芸のプレーヤーたちは、職人同士の横のつながりが弱い状態でした。プロモーションも不慣れで、物は素晴らしいのですが、それをうまく売り出すことができていませんでした。
その上、販売ルートはほぼ国内市場に限られていました。
以前に本連載で細尾の海外進出のことを書きました。国内のビジネスが難しいならば、海外に活路を見出すしかない。
細尾だけでなく、まだ出会う前のGO ONのメンバーそれぞれが、状況を変えるべく、それぞれの分野で前例のない海外戦に挑んでいました。
そしてその結果として、ミラノサローネなどの海外見本市にそれぞれ挑戦しては、ボロボロに負けて、打ちひしがれていました。
二〇一一年のミラノサローネでGO ONのメンバーが顔を合わせたのは、ちょうどそんなタイミングだったのです。