コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度の航空編だ。
ANA・JALの国際線旅客数が
3倍超に増加も危機的状況
航空の主要4社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ANA国際線(ANAホールディングス〈HD〉)の旅客人数
1月度:前年同月比189.4%(89.4%増)
2月度:同242.0%(142.0%増)
3月度:同367.3%(267.3%増)
◯ANA国内線(ANAHD)の旅客人数
1月度:前年同月比218.9%(118.9%増)
2月度:同153.4%(53.4%増)
3月度:同156.5%(56.5%増)
◯JAL国際線(日本航空)の旅客人数
1月度:前年同月比195.8%(95.8%増)
2月度:同273.8%(173.8%増)
3月度:同345.4%(245.4%増)
◯JAL国内線(日本航空)の旅客人数
1月度:前年同月比223.4%(123.4%増)
2月度:同145.5%(45.5%増)
3月度:同153.3%(53.3%増)
3月において、ANA・JAL2社の国際線の旅客人数は前年実績を大幅に超えた。ANA国際線は前年同月比367.3%(267.3%増)と、前年実績の3.6倍以上。JAL国際線も同345.4%(245.4%増)と、前年実績の3.4倍以上だった。
しかし、これは反動増の影響が大きく、航空業界を取り巻く環境は依然として厳しい。次ページでは、今も続く2社の惨状が分かる実態値を確認しよう。