ロシアがウクライナへの侵攻を開始した約3カ月前、ハナ・コピロワさん(34)は2人の子どもを連れて首都キーウ(キエフ)からイタリア北部へと避難した。両親が長年ベルバニアに所有する家は、一家にとって安全な場所だった。だが、コピロワさんはここ最近の週末、子どもたちに別れのキスをして、単身でウクライナに戻った。「怖い」と話すコピロワさんだが、「ニュースで勇敢な姿を目にして、自分も加わりたい」と思ったという。ロシアがウクライナ中心部から撤退したことで、国外に逃れていたウクライナ人が相次ぎ本国に戻っている。ウクライナの国境管理当局は15日、足元で入国者が純増に転じたと発表した。14日時点で3万7000人が欧州連合(EU)加盟国やモルドバへと脱出する一方、4万6000人がウクライナに入った。ウクライナ避難民の大半が通過するポーランドの国境検問所では、4月半ば以降、入国と出国の数がほぼ均衡している。
ウクライナ避難民、危険覚悟で相次ぎ帰国
母国に戻るのはウクライナへの愛、そして夫への愛
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